大堀有嵩さん/粉引きの器とは

奈良の手づくり市で購入しました。
一輪挿しと、大きめのピッチャー。

こういうピッチャーとか急須って、取手や蓋など、パーツがあることで結構高値なんですよね。

取手は全体を支える強度が必要だし、さらに急須やポットだと、液体の通る口の部分はさらに繊細。繊細だけど強度が必要。使い手にとってはなんとも思わない部分ですが、作り手にとってはなかなか手のかかる物だと思います。

だから高値でも納得できる。

このピッチャーはサイズ感も程良くて、花瓶として使ってますが食卓で水さしとして使ってもいいなと思ってます。手づくり市とかってどうしてもお得感求めてしまうけど、(というか主婦の特性ですかね)たまに大物を買うと満足度がすごく高い。元気でる。

大堀さんについて調べてみましたが、あんまり情報がなく…。
今でも活動されてますし、インスタは更新されてます。
私が持ってるような白いもの(粉引き)と、黒いものも作られてて、黒はなかなか渋くてかっこいいです。是非みてみてください!

色ムラ、というか縁や底から出てくる土の色がまた良い。

粉引きの器

粉引き(こひき)の器とは、

  • 白い器の一種。
  • 朝鮮から伝わった陶器
  • 「粉を吹いたように白い」という意味
  • 吸水性があり、シミになりやすい特性がある
  • シミは乾くと消えることが多いが、残る場合もある
  • シミのような変化を楽しむべきもの
  • 目止めはした方がいい

器とは、普通は素地(陶土)の上に釉薬をかける二層構造なんですが、
粉引きは、陶土の上に白い泥をかけ、その上に透明の釉薬をかけており、三層になっています。この陶土の上に白い泥をかける工程を「白化粧」と言います。

つまり他の陶器より一手間かかってるわけです。
手間を惜しまず、時間をかけて自分がいいと思うものを追求するのってすごく良いですよね。そういう精神めっちゃ好きです。

粉引きのもう一つの特徴に、若干ピンクがかって見えるものがあるんですが、これを「御本」と言います。

元々は赤い土を白く見せ得るために発達した技法が「粉引き」なので、その赤い土の粘土中に含まれる鉄分が焼き上げの際に変化し、淡いピンクが浮かび上がってくるようです。

これはその時の土の具合によるものなので、その器にどのように出るかは個体差なのでわかりません。作家さんの器は、個体差が風合いとなって味が出るので、同じものがないところが良いですよね。

私の持ってるこのピッチャーも側面に大きく出てる黒い部分がおしゃれで気に入ってます。全面ツルツルの白くて無垢な器も好きですが、黒い粒々や釉薬の濃淡がガッツリ出てるワイルドな感じもかっこいい。

粉引きについて、他の白いお皿との比較や目止めのやり方などとても丁寧に書かれてます。読んでみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。ヌミチでした。

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