フランソワ・ジャルロフ/天目茶碗

so many years というお店で買った、青いお皿。

フランソワジャルロフというフランス出身の陶芸家で、日本の「楽焼」に影響を受けた方のようです。このLAZULIシリーズは比較的手に入りやすいお値段で、他のインテリアのお店でもたまに見かけます。

吸い込まれるような深い藍色につられて手にとって、欲しくなってしまったのをよく覚えています。淵が茶色で、青と茶色の色合いがなんともお洒落。

上の画像だと少しわかりづらいですが、プレートとエスプレッソサイズの小さいマグカップを買いました。私は牛乳などの濃い系の飲み物はチマチマ飲みたいので、このサイズは使いやすいです。子供がもう少し大きくなったら子供用にしたいなと思っています。

プレートは19cmなのでワンプレートにするには若干小さめで(トースト一枚置くとサラダや目玉焼きは乗らないかなというサイズ)器自体は厚めなので重さもずっしりしたタイプです。

結構個体差のあるシリーズで、釉薬の掛かり具合で青味が濃かったり薄かったりと色々ありました。こういう個体差があるタイプってまた選ぶのに時間がかかるんですよね。濃淡の違いで全然イメージが変わります。

楽天でもありました!が、前述のように個体差があるので、気になる方は店頭で選ぶ方がいいですね。

そういえば先日マリメッコのお皿についての記事を書きましたが、マリメッコのバッグとか布系の小物の場合、たまにネットで購入したいなと思うんですけど、柄の配置が気になって、結局店頭で選ぼ〜ってなってしまうんですよね〜。

天目茶碗

話は戻して、フランソワジャルロフ氏は、ヨーロッパやアジア各地、日本を旅していろんな文化を体感した上で、西洋食器や天目茶碗に影響を受けたよです。

天目茶碗!確かに似ているかもしれない。
このなんというか、どこまでも深そうな海底のような濃い青。

天目茶碗とは、天目釉と言われる主に黒の鉄質の釉薬をかけた陶器のこと。元々は中国の天目山で作られて、天目山に留学した禅僧が日本に持ち帰り、広まったとされる。

  • 中国の天目山がルーツ
  • 主に黒の鉄質の(鉄分を多く含んだ)釉薬を使用
  • 艶あり。釉薬の薄くなる茶碗の縁などは飴色(柿色)になる。
  • 釉面の変化によって種類が分けられている
  • 「曜変天目(ようへんてんもく)」大小の結晶が浮かびその回りに虹彩を持つもの。天目茶碗の中でも最上級。世界に3点しかない。
  • 「油滴天目(ゆてきてんもく)」油滴に似た銀色または金白色の斑紋が見えるもの
  • 「禾目天目(のぎめてんもく)」糸のように細い縦縞の線が稲穂のように浮き出たもの
  • 室町時代には価値の低いものだった
  • その後80年ほどで価値の高いものになった(茶道界で評価が高かった)

ざっと調べてみるとこんな感じです。

この最上級とされる曜変天目ですが、世界に3点しかなく、それが全て日本国内にあり、3点がずべて国宝とされています。

こう聞いただけで価値の高さがわかると思うのですが、つまり曜変天目は狙って作れるものではないということです。

ではどうやって作るのか、窯の中で偶然起こる変化によってこの宇宙のような美しい模様が作られるのです。黒地に浮かぶ、緑〜青にかけてのグラデーション。まさに宇宙に輝く満点の星空のようで、独特の美しさですよね。これが偶然の産物なんだから、自然に起こる現象と思うと驚きを隠せない。

ちなみに曜変天目の「曜」は星の輝きを意味します。さっき無意識に海底を例えましたが、宇宙の方が適当でしたね。

余談ですが、以前、岐阜で陶芸体験をしたんですが、そこでは天目釉が選べて、曜変天目好きの夫がそれを選んでました。というわけで普通に天目釉は今でも使えますし、天目釉をメインで使って作陶されてる作家さんもいます。ちなみに夫作の天目釉の茶碗は普通の黒い茶碗でした。笑

今日は、フランソワジャルロフの器と天目茶碗について書いてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。ヌミチでした。

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