真弓亮司さん(まゆみ窯)/民藝とは

こちら、熊本県の小代焼ふもと窯出身の真弓亮司さんのもの。

梅田阪急百貨店のインテリアのフロアにある道具屋さんで買いました。ラインナップがすごく良くて、ちょくちょく買ってるのですが、目がつくものは小代焼の確率がなかなか高いです。

これは壺のような形ですが、両手に収まるくらいのサイズで、お花を生けたくて買ってしまいました。あんまり見たことのない縦縞模様も、澄んだような艶があって手書きの歪さがまた美しい。

まゆみ窯は、現役陶工の中でも抜群にろくろがうまいと言われているそうです。確かにこのフォルム、何気なく購入しましたが、あんまりこういう形のものって見たことないですし、作るのが難しい形なのかもしれません。

模様に歪さはあっても、形に歪さはありません。

また、ふもと窯は「民藝」の窯と言われています。

梅田阪急百貨店で器や道具を取り扱っているお店のHPです。

民藝とは

  • 民藝=民衆的工芸
  • 昭和初期、柳宗悦(宗教哲学者)が「民藝」という言葉を用いたのが最初
  • 当時、工芸界は装飾過多な鑑賞用の作品が主流だった
  • 「飾られるような美術品や鑑賞用のもの」ではなく「日々使うもの(使われることが前提にあるもの)」にこそ美しさがある、と説いた=「用の美
  • それ以前に日用品が美しいと言う人はいなかった(美の発見)
  • 工芸品のデザインには実用的であることが大事

つまり、無名の職人による手作りの日用品にも美術品に負けない美しさがあるという意味です。有名な人が作った美術品ももちろん美しいですけど、、ってことですよね。

ここでいう日用品とは、陶芸、木工、染織、漆器などの日常的に使う生活道具のこと。

柳の説く「民藝品」とは具体的にいかなるものであるのか。柳は、そこに見られる特性を次のように説明している。

1、実用性。鑑賞するためにつくられたものではなく、なんらかの実用性を供えたものである。
2、無銘性。特別な作家ではなく、無名の職人によってつくられたものである。
3、複数性。民衆の要求に応えるために、数多くつくられたものである。
4、廉価性。誰もが買い求められる程に値段が安いものである。
5、労働性。くり返しの激しい労働によって得られる熟練した技術をともなうものである。
6、地方性。それぞれの地域の暮らしに根ざした独自の色や形など、地方色が豊かである。
7、分業性。数を多くつくるため、複数の人間による共同作業が必要である。
8、伝統性。伝統という先人たちの技や知識の積み重ねによって守られている。
9、他力性。個人の力というより、風土や自然の恵み、そして伝統の力など、目に見えない大きな力によって支えられているものである。

また、そこに宿る民藝美の内容を、柳は「無心の美」、「自然の美」、「健康の美」であると説明している。

https://www.nihon-mingeikyoukai.jp/about/

民藝という言葉はなんとなく知っていました。やっぱりお皿を集めてると避けて通れないので。でもしっかり知ろうとしたことはなくて。

でも今日、いろいろ調べていて、先人の手作りのものへの愛情を感じました。

私も、美術館で見るような美術品ももちろん好きですけど、そんな敷居の高いもの手に入れることはできないし毎日見に行くわけにもいかないし、美しさってもっと身近であって欲しい、と常々思っていました。それを説いてくれたということですよね。

今でこそ、日常の中に美しさっていろんなところに存在してるけど、当時の民衆の生活の中にはなかった。それって凄く寂しい。でもそんな「美しさ」なんて感じる余裕がその当時の時代にはなかったのかな。

そう思うと、美しさとか、綺麗だな、良いなって思う気持ちって生きていく上では後回しになるものなんだな、って思い知らされる。今の時代、恵まれてるんだな、と。これは絵画とかもそう。

美しいと感じる気持ちってかけがえがないと思う
人間に生まれたんだから、そういう繊細で高尚な気持ちを大事にしたい。

久々にブログ名に回帰しました笑
日用品なんてなんでもいい、その考えもわかる。百均でいい、とか。なんでもいいと思うその柔軟さは羨ましいけど、つまりは関心がないとも取れますから。
一見なんでも良さそうな日用品をちゃんと選ぶことが、毎日を少し幸せにしてくれるはず。

そして、民藝という概念を説き、その思想を広めるために活動した人たちがいたからこそ、今、日常のとても身近なところで美しさを感じれている。つまりそういう製品を生み出してくれる職人がいるということ。

そのことに感謝したい。

今日はかなりまとまりのない文章になってしまった。。。
ボチボチ修正します^^;
最後まで読んでいただきありがとうございました。ヌミチでした。

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